マウスやキーボードを操作するより、しっかりした文字を書くことのほうが、よほど高級な技術を必要とするだろうと思います。
ただ多くの人は、筆記という技術を人生の早い時期に習得してしまうため、あまりそれをハードルだとは感じません。
そして、最近の子供たちを見ていると、マウスとキーボードとケータイの操作は、もはやペンで書くことと同列の技術となってしまっているようです。
これが将来、問題を生んでしまうのではないかと、ひそかに心配しています。
営々と続いてきた、ユーザーインターフェイス(UI=使い勝手)を改善していく努力が、ある時点で途切れてしまうのでは……。
と心配するのは、次のような理由からです。
初めてそれに触れる人が、何にとまどい、どこにわずらわしさを感じたか。
そうした情報をどう拾い集めることができるかが、ユーザーインターフェースの改善のひとつの鍵を握っていると思います。
でも、それを触ったことのない人ばかりになり、初めてそれに触れる人がいなくなってしまうと、どこをどういじれば、改善につながるのか、判断がつかなくなる。そんな事態に陥ってしまうのではないかと……。
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ひとつ記事をご紹介します。
『iPad』はUIをどう変えるか
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20100203/1022662/
記事の中では以下のように指摘されています。
- コンピューティングというものを考えるとき、子供や高齢者のことは見落とされがちなのだが、iPadは、こうした「社会的格差」を解消する初めての製品にな る可能性がある。
- 『iPad』は、幼児がゲームで遊び、学習もできるコンピューターになるだろう。
- そして、おばあちゃんは電子メールを送り、ウェブを閲覧 し、写真を編集するだろう。
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